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「補助金申請が苦手な本当の理由——“高採択率の罠”と依存脱却のススメ」

起業や事業拡大の場面で、多くの女性創業者が「補助金は心強い武器」と感じています。それは事実です。しかし、実は私は少し補助金申請支援が苦手です。その理由は、単なる申請テクニックや採択率の高さに隠れた“落とし穴”と、事業者の自立を妨げる依存リスクにあります。


“高採択率”という罠

補助金申請をプロがサポートすれば、採択率は大きく上がりがちです。その結果、「とりあえず申請して採択を狙いたい」という依頼が増えますが、このスタンスは危険です。補助金ありきの計画は、自身のビジョンや資金面を深掘りせず、「補助金でやれること」を優先しがちになります。

採択されること自体は一見メリットですが、採択後に「自己資金や追加資金の見当が付かず事業が進まない」「思い通りに使えず柔軟な対応ができない」といった本末転倒な事態も少なくありません。


依存体質が生む「絵に描いた餅」計画

補助金が出ることを前提にした事業計画は、実現可能性を徹底検証せず申請目的に引っ張られがちです。“誰かが応援してくれるなら…”という依存的な思考は、事業の本質的な成長を妨げ、計画が絵に描いた餅のまま終わるリスクを高めます。

さらに、補助金申請は使途や時期が厳密に決まっているため、環境変化に柔軟対応しにくくなる点も悩ましいところです。自立して課題を乗り越える力がないと、補助金ありきの道筋から外れた時、進む力を失ってしまいます。


締切効果を“見直し”のチャンスに

一方で、補助金の申請締切効果が事業計画や経営課題を見直すきっかけになることもあります。締切に向けて計画を精査したり、第三者視点を取り入れることで、事業の抜け漏れや本質的な課題に気付ける場合もあります。この目的で申請にチャレンジするのは、十分に価値がある選択です。


自分の力で切り開こうとする人を応援したい

私が心から支援したいのは、補助金に依存せず、自分自身で計画を描き、しなやかに乗り越える力を持つ女性創業者です。「補助金はゴールではなく、事業成長の一つの手段。自分の力で道を切り拓く」というスタンスこそが、本当の意味でサステナブルな起業に繋がります。補助金申請という手段に振り回されず、主体的な事業推進の道をともに歩みたい――そう考えています。

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